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「これはこれはとばかり花の吉野山」-貞室/Ancient Infinity Orchestra

江戸時代初期の俳人、安原貞室が吉野の桜の美しすぎる景色を目の前にして「言葉が追い付かない」感覚をこのように表現した。そのユーモラスにインスパイアされた英国のスピリチュアル・ジャズ・グループAncient Infinity Orchestra制作のアルバム『It’s Always About Love』がこのたび日本国内でリリースされ、オープニングトラックの「All I Can Say of The Blossoms」とクロージングの「At Yoshino Mountain」がこのコンセプトを表現している。この2曲を聴いてみると自然との共生や畏敬の念、言葉を超えた感覚を15人編成のアンサンブルが「古代へつながる幽玄の美」を穏やかに、艶やかに表現していることがわかる。

ルールと罰則による誘導を旨とするサーキュラー・エコノミーはさておき、自然を制御・管理する対象と捉える欧州人とは所詮分かり合うことなど無理と思ってはいたのだが、(EU離脱後とはいえ)英国在住の音楽家が日本人の私が知らなかった安原貞室のユーモアを取り上げ、吉野の桜の幽玄をジャズ・アンサンブルの手法で表現するとは驚きだ。ちなみに安原貞室の表題の俳句が英語でどのように翻訳されたのか、調べてみた。

“All I can say is, oh! The blossoms of Yoshino Mountain! “

これを英国人が詠んでそのインスピレーションから下記のような作品に仕上げることは私の想像を超えるが素晴らしいことだ。吉野の桜の情景が目に浮かぶ。 (山本)

Ancient Infinity Orchestra – It’s Always About Love (Official Album Video)

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