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欧州ESGファンドの資金流出

2025.07.01

日経新聞の報道によると、「欧州のESGファンドで初めて資金の流出が流入を上回った」(‘25年6月26日付)とのこと。欧州でESGファンドの流出超過は18年の統計開始以来初めてとのことだが、米国では10四半期連続、日本では11四半期連続の流出超過、そして最後の砦の欧州でもESGマネーの見直しが始まったということになる。

背景にはトランプ政権による反ESGキャンペーンやグリーンウォッシュに対する懸念から安易なカーボンクレジット相殺見直しの動きなどがあり、当然に予想された結果とはいえ資源循環に係る今後の見通しについては、より本質的な実効性のある取り組みが再定義されるとすれば、実効性のある評価ポイントを次のようにまとめてみてはどうだろう。
①経済安全保障の戦略的テーマとして官民連携による再資源化技術、バリューチェーンの構築
②地方自治体との連携による地産地消の地域活性型資源循環モデル
③国際ルール、データ連携を視野に入れた技術開発により日本が得意とする再資源技術の国際標準化

この3点を抑えることでESGマネーに惑わされることなく、戦略の本質を再定義する機会ととらえる、となれば大変示唆に富む話になる。(山本泰雄)

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